精神安定剤は、心をリラックスさせて不安感や緊張感を和らげてくれる薬です。うつ病や社交不安障害、パニック障害など、心の病の治療に使われている、最もポピュラーな薬で、医学用語では「抗不安薬」といいます。
精神安定剤にはさまざまな種類があり、薬の種類によって効き目の強さや、効いている時間、副作用などが異なります。適切な効果を得て安全に使用するためには、服用する薬のことを知っておくことが大切です。
精神安定剤の種類はさまざまですが、主に「ベンゾジアゼピン系抗不安薬」と「セロトニン1A受容体部分作動薬」の2つに分けることができます。
セロトニン1A受容体部分作動薬は、比較的効き目が弱く、副作用や依存性が少ないのが特徴です。効果が弱いので、精神安定薬として使われることが少ないのですが、患者さんの症状によっては上手に使えば適切な効果が期待できます。
「ベンゾジアゼピン系抗不安薬」はしっかりとした効き目が実感できる、最もポピュラーな精神安定剤です。脳内の神経伝達物質であるGABAの働きを活性化させて、不安や緊張を和らげてくれます。
伝達物質であるGABAは、そのメッセージを受け止める受容体と結合して、リラックス効果を発揮するのが特徴です。
GABA受容体には5つの種類があり、どの受容体に精神安定剤が働きかけるかによって、作用が異なります。
この5種類の受容体にはそれぞれ、「興奮を和らげて気持ちを落ち着かせる」「不安を和らげて緊張をときほぐす」「筋肉の緊張を和らげて弛緩させ」などの働きがあります。
気持ちをリラックスさせる効果に加え、筋肉の緊張もほぐしてくれます。緊張が続いて頭痛がするなどの場合にも、効果を発揮してくれるでしょう。
これら5つの受容体のどこに働きかけるかによって、精神安定剤の効果は異なります。そして薬の種類によって、これらの効き目の強さや持続時間などの効果はさまざまです。
効き目の強さは、大まかに「強い」「中程度」「弱い」の3段階に分類できます。
また、「効果の持続時間」によっても分類されます。持続時間は、効果の持続が約6時間の「短時間作用型」、約12時間の「中時間作用型」、24時間続く「長時間作用型」の3段階に分けられます。
精神安定剤は、効果の強さや持続時間を踏まえ、症状にあわせた薬を選ぶのがよいとされています。
例えば、朝礼で10分程度のスピーチを行うときだけに極度の緊張を感じる場合は、短時間作用型の薬が適しています。
これに対して、一日に何度も会議が行われ、勤務時間中ずっと緊張状態が続く場合は、長時間作用型の薬が適しているといえるでしょう。
薬の服用に関して多くの人が心配するのが、副作用です。精神安定剤に限らず、どんな薬にも副作用があります。
精神安定剤でよくみられる副作用としては、眠くなる、体がふらつくなどの症状です。
精神安定剤は、日常生活で不安や緊張を強く感じている場合、リラックス効果を発揮してくれます。しかし、不安や緊張よりもリラックス効果の方が強ければ、その効果は眠気やふらつきなどの副作用として現れてしまうのです。
薬に副作用があるのは、薬は体にとっては異物だからです。このことを踏まえて薬の販売は、慎重に行われます。医薬品の販売が認められるまでには、長期間にわたって何度も実験が行い、安全性を確認しなければいけません。このため、医療薬として販売されている薬はどれも、安全性が認められたものばかりです。安心して使用できるといえます。
それでも、飲む人の体質に合わない可能性はありますし、体質に合っている薬でもその日の体調によって副作用がでる可能性もあります。
しかし、副作用が出るケースで最も多いのが、用法用量を守らなかった場合です。説明書に記された量よりも多く飲む、飲む頻度が多いなど、間違った服用をすると、効果が得られないだけでなく、心身に負担がかかります。
薬を飲み続けていると、効果が薄れたように感じて、量を増やしたくなるかもしれません。
効果が薄れてきたと感じるのは、薬の作用に体が慣れてきて、耐性ができるからです。もし、薬の効き目が弱くなったと感じたら、「薬の量を増やす」のではなく、「薬ではここまでの効果が限界」と考えてください。
薬の量は増やさずに、食事は朝昼晩の三回食べる、早寝早起きを心がけるなど、生活習慣を見直してみましょう。
特に朝に散歩する習慣は、体内時計がリセットされるだけでなく、セロトニンの働きが活性化します。セロトニンは幸せホルモンとも呼ばれる脳内のホルモン物質で、気持ちが明るくなり、やる気が湧いてきます。
精神安定剤は、正しく使用すれば副作用のリスクが少なく、不安を和らげてリラックスさせてくれる頼もしい味方です。
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